年功賃金に戻ることはたぶん無理
定理と年功賃金との関係を考えておこう。年功賃金は、もらう側の必要性の変化(子弟の教育費など生活コストの変化)に概ね対応していたし、「去年よりも、今年は下がった」という大きな不満感を避けやすいので、もらう側から見ると、優しいシステムだった。これは、払う側から見ても、低めの総額で、社員の満足度を買える仕組みだった可能性がある。しかし、業務の経験が、そのまま能力につながるような仕事や社員でなければ、このシステムは、成果と報酬との対応において、合理的ではない。
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人が成果主義を知り、人材の流動化・市場化が進行した現在、年功賃金に戻ることはたぶん無理だ。社員が個人差に応じた成果主義を求め、また、業容の変化に応じて、人材ポートフォリオを変化させる必要が出てきて、それぞれの人材に、ときどきの成果に合った報酬を支払わなければならなくなってくると、これまで直接には目立ちにくかった経済原理が、表面に出てくる。これまで、高齢になると、転職がどんどん難しくなる形で、この経済原理は外に表れていたが、今後は、社内の報酬システムにも反映されてくるだろうし、年齢は高いけれども比較的低報酬で外部から人を採るといったことも出てくるだろう。ともあれ、働く側では、常に、年齢が上がるほど人材価値は下がる、といういわば「重力」が働いていることを、認識しておかなければならない。プランニング、「夢」は10年単位、「計画」は二年単位何事にも計画性は重要だが、一方で、実は、計画をしても、前提条件が変化してしまって、仕方がない場合もある。「仕事」はどうなのか。
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